國學院大學 春の特別列品―絵でみる日本のものがたり―@國學院大學博物館
ソメイヨシノが散ったと思ったら、急に夏のような陽気になりました。こうも暖かいと、自転車でどこかに出かけたくなって、國學院大學博物館へ。
國學院大學 春の特別列品―絵でみる日本のものがたり― 展です。
國學院大學図書館が所蔵する貴重資料の展示を行います。
「俵藤太物語」「竹取物語」「酒呑童子」の3つの物語が描かれた絵巻物や屏風を展示し、物語絵の世界をお楽しみいただきます。
伊勢物語
全て男が愛する女を背負って芥川を行く場面。
1《伊勢物語(古活字本)〈上冊〉 2冊のうち1冊 江戸時代初期(17c)》
平仮名活字を使用した本で、崩し文字を二、三字単位で木活字に作り、組み合わせて製版してある。
2《伊勢物語(覆刻整版本)〈上冊〉 2冊のうち1冊 江戸時代初期(17c)》
こちらは古活字本をページごと覆刻して製版したもの。1と比べると、特に絵の部分の細部がつぶれている。
⇒図書館デジタールライブラリー
3《伊勢物語(奈良絵本)〈上帖〉 3帖のうち1帖 江戸時代初期(17c)》
御伽草子を題材としてつくられた絵入りの冊子本。金泥が多く使われて華やか。1、2と比べると一回り小さい。
⇒図書館デジタールライブラリー
俵藤太物語
平将門の乱で、将門を倒し東国を平定した藤原秀郷(ひでさと)の伝説。
琵琶湖の唐橋に住む竜神一族の娘の頼みで、三上山の大百足の退治に向かう。何本矢を射ても通じなかったが、最後の一本に唾をつけて八幡神の祈りを込めて射ると、ようやく大百足が倒れた。竜神の娘からのお礼で、釣鐘、武器、山海の珍味の尽きぬ鍋、織っても尽きぬ絹、食べても尽きぬ米俵などが与えられた。
4《俵藤太物語〈上巻〉 3軸のうち1軸 江戸時代中期(18c)》
展示説明には大蛇とあったが、一本の角が生えた龍が描かれている。唐橋を進む際に龍の背中を踏んで進んだとあるが、絵はひょいとまたいでいて可笑しい。俵藤太が退治する大百足も龍の形。立烏帽子の俵藤太は片脱ぎして弓を構える。背中には三本の矢。天には雷神と緑龍。水の中にも小さな青龍がいる。大百足を退治した後に龍宮に招かれる。異界の生き物や鬼がいる。升目の床。
酒呑童子
都に人さらいをする鬼神が出没するため、帝が源頼光とその家来らに鬼退治を命じる。頼光らは道中に参拝した神々の化身から人間が飲めば薬に、鬼が飲めば毒となる神便鬼毒酒と星甲という兜を授かる。頼光らは山伏に化けて鬼たちの酒宴にまざり、鬼たちに神便鬼毒酒を飲ませて眠らせて退治する。酒呑童子の首がはねられて宙を舞い、頼光の頭に噛み付くが、星甲のおかげで無事であった。
5《大江山酒呑童子絵貼交屏風 2曲1隻 江戸時代前期か(17c)》
元は横本だったのを屏風にしたてたもの。物語にそって貼ってあるわけじゃないし、場面も飛んでいる。酒呑童子の頭には二本の角。畳と升目の床。
6《酒呑童子絵巻 1軸 江戸時代前期(17c)》
異時同図法で酒呑童子の首が跳ねられる場面が描かれている。黒い毒気を吐く酒呑童子の首。逃げ惑う女房たち。頼朝の腰には虎毛の刀。波浪の屏風。
7《大江山絵詞〈四巻〉 5軸のうち1軸 寛文・延宝頃(1661-81)》
酒呑童子の首が跳ねられる場面。酒呑童子は青の腰巻。波浪と雲の屏風。升目の床。
8《大江山絵巻 1軸 明和2(1765)年》
同じく、酒呑童子の首が跳ねられる場面。酒呑童子の頭には角があり、虎の腰巻。
竹取物語
全て、龍の首の玉を探す大伴大納言が、船上で荒波にもまれる場面。
9《竹取物語〈中巻〉〔武田祐吉博士旧蔵本〕 3軸のうち1軸 寛文・延宝頃(1661-81)》
荒れ狂う波。中央に屋形のある舟で後部に鳥居形の柱(笠木)。柱にしがみつく家来。天には黒雲と太鼓を背負いバチを持った雷神。
10《竹取物語〈中巻〉〔ハイド氏旧蔵本〕 3軸のうち1軸 寛文・延宝頃(1661-81)》
中央に屋形のある舟で後部に鳥居形の笠木。柱にしがみつく家来。大納言の表情にややゆとりがあるような。雷神は虎柄の腰巻。
11《竹取物語〈中巻〉〔小型絵本〕 3軸のうち1軸 元禄期(1688-1704)》
中央に屋形のある舟。漕ぎ手が六人いて、一人が舵を取る。上の二点と異なり、舟の向きが逆。大納言の傍に唐人風の衣装の人物。雷神は太鼓なし。
友達と待ち合わせして、青山で抹茶ジェラード。当然のように No.7。
絶品です。
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