浅井祐介 胞子と水脈@TERRADA Art Complex
今年9月にオープンしたTERRADA Art Complexに行ってきました。お目当ては「浅井祐介 胞子と水脈」展です。
浅井祐介氏の作品はこれで二回目。今年1月に箱根に行った際、友達に紹介されて彫刻の森に「絵の種 土の旅」を観に行きました。
まさか近所に浅井氏の作品を扱うギャラリーができるとは。勝手に縁を感じてしまいます。
TERRADA Art Complexの建物。品川駅から20分ほど歩くと、旧海岸通りの右手にあります。
特別にギャラリー訪問者用の入り口はなく、運搬用のエレベーターがあるだけなので、少々躊躇しました。
「呼出」ボタンでエレベータが開きます。下りた後「閉」ボタンを押さないと他階の人が使用できなくなる仕様。つまり、普通のエレベーターの「延長」ボタンがデフォルトになってるパターンです。まさに荷物運搬用の仕組みです。
URANOのギャラリースペースは3階にあります。廊下から雰囲気だけ紹介。いかにも倉庫を改造した風でしょ?
淺井裕介(1981年東京生まれ)は、現地で採取した土と水で描く「泥絵」、植物のように壁に広がるマスキングテープの上にペンで描く「マスキングプラント」、道路用の白線素材を地面に焼き付けて描く「植物になった白線」など、身の回りの様々な素材を用いて、室内外問わずありとあらゆる場所に奔放に絵画を描きます。
本展では、これまでたくさんの作品をその場で作りその場で消してきた経験をもとに、「消してしまうものの先にあるもの」としての残る作品に新たに挑戦します。これまで描いてきた森や山といった地上のイメージの増殖だけでなく、地中の栄養を腐食分解する土やそれを吸い上げる根、水(水脈)や湧き出る泉のイメージも加わり、根源的な生命の豊かさや繋がりを表現します。
スペースはそれほど広くなく、展示は十点程と少ないのですが、大きな作品もあるので見応えは十分。描込み細かいしね。ちまちました小動物を見つけるのが楽しいのです。
浅井氏の作品にはいつも山を感じます。森の風や川の流れのような清らかさではなく、ザワザワ、ゴツゴツと微生物や異物がぶつかる音が聞こえてくるような、土の中に蠢く命のざわめきがあります。清潔を極めようとする日本の社会から逆行して泥臭く、それでいて愛らしくて、面白く思います。
ギャラリーでは、使用されている様々な色の土も合わせて展示してあります。黒いのから赤いの白いの。思ったより色の幅があるのに驚かされます。
このフロアでは、URANOの他にも、山本現代では「Welcome to the A W E S O M E M A N S I O N」展としてナイル・ケティング、小林耕平、今津景、宇治野宗輝等の作品が、児玉画廊では「外見の違うハードコア」展として貴志真生也、関口正浩、和田真由子の作品が、ユカ・ツルノ・ギャラリーでは「Small Golden Suns」展としてホセ・パルラの作品が展示されています。
URANOのサイトがとても見づらくて、ユーザー視点に欠けてるなあと思ってたけど、試しにスマホで見てみたらそこそこまともでした。ターゲットが若者限定ならそれでもいいか。そろそろSEO無視する時代になってきたんでしょうかねえ。
TERRADA Art Complexのすぐ近くに、MIYABIの工場があります。浅草橋のカフェで買おうとすれば行列に並ぶ羽目になりますが、ここでなら行列なしでデニッシュパンを購入できます。おすすめ。
帰りに天王洲アイルのブレッドワークスでケイジャンチキン風のサラダと黒イチジクとクリームチーズのサンドイッチ。
ブレッドワークス 天王洲 (breadworks) – 天王洲アイル/パン [食べログ]
最高の気分。
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