宮廷の雅 十二単着つけ実演@東京国立博物館 平成館

一ヶ月ぶりに東博へ。トーハクイベントとして十二単着つけ実演が、平成館の講堂で行われました。
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まず、東博研究員の小山氏による本館8室に展示されている女房装束と束帯について、衣装構成と有職模様の解説、次いでハクビ京都きもの学院総院長の大塚純子氏による解説付きで十二単着つけの実演がありました。

宮廷装束の着付け(お服上げ)、つまり衣紋道には、高倉流と山科流の二つの流派があり、御盛儀の多くで交互に御奉仕しているそうです。

実演は白小袖、濃長袴姿のモデルが登場し、壇上で単、五衣、打衣、表着、唐衣、裳を着装しました。

今回実演に使われた襲(かさね)の色目は花橘と呼ばれる組み合わせで、雅子様が御結婚の儀に使われたものでした。

山吹濃き薄き二。白き一。青き濃き薄き。白単。青単。

『満佐須計装束抄』

着つけ実演後、宮廷装束を身に着けたモデル&東博研究員で学芸企画部部長の富田氏が登場しました。左から、直衣、冠直衣(富田氏)、文官束帯、十二単、細長、袿です。
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実演を見た後、本館で復習。

本館 8室 暮らしの調度―安土桃山・江戸

《束帯 1具 江戸時代・19世紀》
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イベント時の解説によると、肌に白小袖と大口(袴)を着、その上に表袴、冠、襪(しとうづ:靴下)を着用。その上に広袖の四菱模様の単、さらに、小葵文の衵(あこめ:袷仕立て)、蟹霰文の表袴、臥蝶の丸模様の裾のついた下襲、雲鶴文の袍(ほう)、石帯、靴を着けるとのこと。

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黒い袍には、雲鶴文が入っています。

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後ろに回って裾を覗き見。

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臥蝶の丸模様が入っています。

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靴も牡丹と蝶の模様が入って、華やかです。

《女房装束(十二単) 典侍服 1具 江戸時代・19世紀》
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イベント時の解説によると、肌に白小袖、長袴を着ける。その上に、幸菱模様の単、五衣、打衣、表着、亀甲紋に対蝶模様の唐衣、鳳凰桐竹の模様が入った掛帯の裳を着けるとのこと。

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右袖の部分を拡大しました。緑の幸菱模様の単、藍鼠色の五衣、赤いの亀甲紋に対蝶模様の唐衣。

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幸菱を拡大。菱形の先の部分(頂点)を小さな菱で合わせていることから先合い菱、それが訛って幸菱と呼ばれるようになったそうです。

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鳳凰桐竹の模様の裳。

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裳についている帯は織田家瓜に霰文でした。

イベント後にかなり遅いお昼ご飯として、平成館ラウンジの鶴屋吉信で、京都たん熊北店の「京のいなりと雅巻セット」を購入。
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お腹ペコペコだったので、生き返りました。