奇想の系譜展(後期)@東京都美術館と国際子ども図書館
築地でお腹いっぱいになった後、上野に移動しました。
https://isshokuta.kuruxkuma.com/2019-03-16-183052/
都美館で開催中の奇想の系譜展の後期展示を観ました。
土曜日の12時に到着して入場もスムーズでした。コインロッカーの空きがギリギリでしたけども。展示室内はそこそこ人がいて、巻物や浮世絵の行列は仕方がないにしても、大きな絵を見るのに困ることはなく最後まで進めました。私らが退出する際には入場制限こそありませんでしたが、入場口で「展示室内は大変混雑しています」とアナウンスしていました。よくよく見たら、チケット売り場にとてつもなく長い行列が出来ていました。我々は入館のタイミングが良かったとしか言いようがありません。
いつものように気になったものについて以下にメモを残します。
醒めたグロテスク 曽我蕭白(1730-1781)
《23 柳下鬼女図屏風 二曲一隻 紙本墨画淡彩 宝暦9午(1759)頃 東京藝術大学》
風にたなびく柳の下に佇む鬼女。頭に短角、左の人指を立てて右手は伸び切った髪を掴んで振り返る姿。顔の部分に大きな損傷があって分かりづらい。左が下にずれた目、垂れ下がったまぶたに大きな鼻、何かを叫んでいるように開いた口には牙が覗く。蕭白らしく、手足の指先だけがやけに生々しい。
《24 群仙図屏風 二曲一双 紙本墨画淡彩 東京藝術大学》
右隻には桃の木の下に団扇を持つ西王母と侍女二人、そして宝石をまとっているかのような美しくも奇っ怪な鳥(鳳凰)が描かれている。右隻の流れが左隻に続き、鯉が描かれている。手前で右腕を伸ばしているのが葛玄、右腕に亀を乗せているのが黄安だろう。
執念のドラマ 岩佐又兵衛(1578-1650)
《52 ◎官女観菊図 一幅 紙本墨画淡彩 東京・山種美術館》
旧金谷屏風の左隻第五扇で、白描で描かれた『源氏物語』の賢木。
こちらも何度見ても見飽きない作品。これほどまでに雅に描かれた源氏物語を他に知りません。今回もじっくり眺めました。
《66 伝岩佐又兵衛 妖怪退治図屏風 八曲一隻 紙本着色》
本展に向けた調査の過程で発見された金地の屏風。右隻には黒い雲を背景に武装した妖怪がひしめき、左隻には山の上からそれらを迎え撃つ武者が描かれる。戦況は有利らしく妖怪らは多くの矢を受けている。
都美館を出た後、休憩に上島珈琲店でバタースコッチミルク珈琲とモンブラン。
別にそんなに疲れていないくせに、甘いのが心に沁みる。
姪っ子が上野に綺麗な建物の図書館があるって噂に聞いたというので、きっと子ども図書館のことだろうと足を伸ばしてみました。
旧帝国図書館を建物の原形を残したまま改修したものです。旧建造物が保存された各部屋は図書館やミュージアムとして使われているので多くの部分が撮影できませんでした。あまり良い写真がなかったので、今回は建物外観だけ。
図書館には手に取りたくなる本がたくさんありました。特に児童書や絵本の歴史を追うコーナーは懐かしい本だらけ。読み切れるはずもなく、立ち読みじゃ限がないと思わされましたので一日たっぷり時間が取れる時にまた寄りたいと思います。
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