八幡朝見神社
ゴールデンウィーク別府での温泉巡り5日目、大分市場から別府市内に戻って八幡温泉を目指しました。
その前に、せっかくなので八幡さんへお詣りします。
別府市の八幡朝見神社は、建久7年(1196年)に守護大友能直が鎌倉の鶴岡八幡宮を勧請して今の乙原に創設されましたが、正平3年(1348年)鶴見山噴により朝見に遷座し今に至ります。御祭神として大鷦鷯尊(おおさざきのみこと、仁徳天皇)、誉田別命(ほむだわけのみこと、応神天皇)、足仲彦命(たらしなかつひこのみこと、仲哀天皇)、気長足姫命(おきながたらしひめのみこと、神功皇后)、大歳神(おおとしのかみ、農耕の神「水」)、迦具土神(かぐつちのみこと、火の神)、大穴牟遅命(おおなむちのみこと、国土づくりの神)、少彦名命(すくなひこのみこと、医の神・薬の神)を祀っています。
こちら鶴岡八幡さんを勧請したものでした。大分県にある八幡さんなのに、意外です。
表参道
御幸橋と一の鳥居
一の鳥居は石造りの明神鳥居で扁額付き。柱に奉納の文字が読めます。一の鳥居から先、参道は石畳になります。
二の鳥居は石造りの台輪鳥居。笠木が長く大きく反り上がっています。
八幡朝見神社の扁額がつき、柱に明治二十四年十月と別府濱脇氏子中建設の文字が読めます。
こちらの石畳を歩いている途中に瓢箪石がありました。
他に、盃石があるそうですよ。
三の鳥居も石造りの台輪鳥居です。
階段を登った先に夫婦杉が植わっています。
狛犬
境内
夫婦杉の間を通って、境内に入ります。
四の鳥居は石造りの明神鳥居です。
鳥居をくぐって正面は櫓の柱で行き止まり、右に手水舎があります。
左に神池。
立派な錦鯉がたくさん泳いでいました。錦鯉の日名子養魚場の奉納です。
櫓を回り込むようにして階段が続きます。
階段を上がって左にある建物は瓦葺き入母屋平入向拝付きで、この地方に多い横長拝殿の形そのものです。
社殿の脇に大楠木と神馬像。
懸造りの八幡臺。御創建八百年記念事業で造られたものです。
八幡臺からは別府市街と別府湾が眼下に望めます。
社務所は瓦葺きの権現造りで千鳥破風の向拝があります。こちらも古くは社殿だったのではないでしょうか。
左奥に古民家カフェ萬太郎茶屋があります。
拝殿
社殿は東向きの権現造りです。
拝殿は銅板葺で軒が大きく沿った入母屋屋根、唐破風向拝がつき、八幡社に多く見られるとおり柱や玉垣が赤く塗られています。
社殿の前に十分な広場があります。お正月はここが人で埋まるんでしょうね。
三つ巴紋の提灯がたくさん、廻縁に添って吊り下げられていました。軒下が黄色に彩色されているのがこちらの特徴といえそうです。
ちなみに、拝殿の扁額の八は鳩の形をしていませんでした。周りを見回しても、鳩はいなかったし。
本殿
社殿と社務所の間を通って、本殿を間近に見ることができます。銅板葺三間社流造で二本の鰹木に絡めるように外削ぎの千木が架けられています。多くの神社では、千木は棟の両端にあるので、珍しく思いました。
本殿の壁は黄色に彩色され、軒下の至るところに極彩色の見事な彫刻が施されていてます。木鼻や軒下の虹梁、脇障子はもちろん、向拝を支える海老虹梁の間も盛り盛りです。
裏は崖で通れません。本殿左側に回ります。
玉垣の隙間から本殿を観察すると、本殿向かって左の壁に入り口のようなものが。幣殿との連結から平入りと思いきや、実は大社造と同じく妻側右に入り口がある構造らしい。
八幡造は連結部分の相の間に入り口があるので、これに習ったのかもしれない。今後八幡宮の権現造りを見る時は本殿の入り口を意識しておこう。
もしかして、出雲大社みたいにご祭神が南を向いてたりして……いやいや。
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