風神雷神図屏風@東京国立博物館 本館

このところの運動不足を解消するため、ゴールを上野にしてウォーキング。ビル影を縫って進むも、5月の日差しは容赦ない。日陰を歩いているうちはよかったけれど、上野公園に着いて日差しを浴びたらどっと疲れが出ました。

日陰で少し休憩した後、トーハクへ。f:id:Melonpankuma:20170530154937j:plain

7室が展示替えしていました。

《◎風神雷神図屏風 2曲1双 尾形光琳筆 江戸時代・18世紀》
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国宝にしていされている宗達の最高傑作を光琳が模写したもの。宗達のものにアレンジが加わり、原色を用いて色鮮やかに2神の姿を浮かび上がらせ、両者を中央に寄せて構図の安定をはかり、視線を交わし両者の関係性をより強調する意図がみられる。
仏教での風神と雷神は風雨を司り仏法を守る役割を担う。もともと千手観音の眷属で、他の二十八部衆とともに尊崇された。

この屏風の裏には本来、酒井抱一の夏秋草図屏風があった。つい先日のセミナーで、本屏風を所有していた一ツ橋家のすぐ近所に抱一が住んでいた上屋敷があったことから、ご近所の縁で一ツ橋家の依頼で裏に絵を描き、その後、江戸琳派の発展に繋がったという話がありました。つまり、江戸から明治を超えて東京に続く琳派の流れは、この絵から始まるということ。

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抱一もこの屏風を写していて、そちらは出光美術館所蔵。昨年、出光美術館開館50周年の美の祝典Ⅲに展示されていました。

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《扇面流図屏風 6曲1双 宗達派 江戸時代・17世紀 東京・大倉集古館蔵》
金地の6曲1双に白波が立ち、そこに40面もの色とりどりの扇が流れていく様が描かれている。扇は貼り付けではなく直接描かれたもの。流れは右から左に。扇は左にいくほどに乱れ、密度濃く描かれて、吹きだまっているように見える。扇ひとつひとつに和歌、草花などを画題にした絵が描かれている。

 

あまりに疲れすぎて、この他を回る気力がありませんでした。近いうちに単眼鏡を持って、また改めて見に来ます。