常設展@国立科学博物館
朝から築地でアジ刺し。
その後、夫の要望で築地本願寺へ。毎月貰える参拝記念カードが12枚集まったので、なにやら記念品が貰えると。いつの間にそんなものを集めていたのか。
寺院での法要等に、仏を供養するたの散華の際、現在では蓮の花びらを模した色紙を撒くそうで、このカードはその色紙(華葩:けは)をイメージしたものなんだそうです。
築地らしい絵が多くて面白い。中央のカードは、お坊さんがターレーに乗っていますね。
この後、日比谷線で上野に移動して国立科学博物館へ。
特別展の大英自然史博物館展はまだまだ大盛況。整理券を配っているはずですが、大勢の人が入場券売り場に列をなしていました。
今回、私は常設展へ。科博の常設展をじっくり見て回りたいと常々思ってはいますが、これがなかなか。上野の施設はことごとく私の時間を奪いに来るので、本当は興味のあるところがまだ他にもたくさんあるのですが、きちんと回れた試しがない。間違いなく、原因は東博にあります。あそこがいけないんです。
ディスカバリートーク
入館してすぐにディスカバリートーク開催のアナウンスがあり、興味のあるテーマだったので、すぐさま3階の講義室へ。植物研究部の水野貴行氏による「多彩な花の色の世界」です。
花色の植物色素、特にアントシアニンについてお勉強。学生時代に植物色素の遺伝的分化の講義を受けたのを思い出しました。なかなか足が向かない地域ですが、筑波の植物園にも行ってみたいなあ。
地球館3F 大地を駆ける生命
3階は様々な哺乳類の剥製がずらり。見ごたえのある美しい標本ばかりです。
ここの大半が個人が寄贈したものだというから驚きました。ヨシモトコレクションといって、ハワイの実業家、故ワトソン T.ヨシモトが狩猟して集めたもので、大型哺乳類剥製標本を主とする約400点を私設博物館で展示していたものなんだそうです。ご本人が何よりもハンティングが好きだったこともあるのでしょうが、それをこれほどまでに美しく剥製にするなんて、ちょっと、こう、すさまじいですね。
この辺には、絶滅した種、人の手で生かされている種、絶滅の淵に立たされている種が並びます。
既に絶滅した《ニホンオオカミ》の剥製がありました。一番低い段の中央です。剥製の出来としてはイマイチ。古い時代のものなんでしょう。
参考までに、手前の体高の低い白いのが《フクロオオカミ》で、重なって見づらいですが、ニホンオオカミの奥、縞々があるのが《サーバル》、さらにその奥が《コヨーテ》です。手前のフクロオオカミの隣、立派な角があるのが《ナイルリーチュエ》で、その背後ひとつ段を上がったところにあるのが《ヨーロッパバイソン》です。
このコレクションの中で、私の一番のお気に入りは《セグロジャッカル》。犬でいったらトイマンチェスター・テリアくらいのサイズ感。テレビで見ていた印象よりもはるかに小さくて驚きました。野生動物が生きる地域に行かなくても、いくらでも映像を見られる世の中だからこそ、実物でサイズ感を得るのって本当に大事ですね。
手前は《ディンゴ》。奥の角があるのは《リードバック》です。
剥製は見やすいな。動かないし、細部まで見られるし。特にイヌ科ですが、この手を動物園で見るのは、環境エンリッチメントが気にかかって心穏やかにいられない時がありますし。
地球館2F 科学技術で地球を探る
《紫外線で見ると世界は違って見える》の装置では、UVカットレンズ・ガラスレンズ、モンシロチョウのオス・メス、日焼け止めクリーム、花のハニースポットに紫外線を当て、紫外線が見える装置を通して、可視光線しか見えない時との違いを確かめられます。
モンシロチョウです。
紫外線が見えるカメラを通して観察すると、オスだけが真っ黒に見えます。
モンシロチョウのオスにとって、メスを見分けることは簡単そうです。
地球館B1F 地球環境の変動と生物の進化 -恐竜の謎を探る-
こちらには、恐竜の骨格標本が並んでいます。
《カモハシ竜の咀嚼》
ヒパクロサウルスをもとにカモハシ竜が咀嚼する動作を見ることができます。写真では下の奥歯が櫛の目のように見えると思いますが、あれはデンタルバッテリーと呼ばれるもので、600本もの歯でできた塊です。上の歯と噛み合わさる時にデンタルバッテリーが外側にずれるように動いて、食物を効率よく擦り合わすことができるんだそうです。
《スコロサウルスの復元模型》
スコロサウルスの体は、板状の骨がモザイク状に並んで鎧を形成していたらしい。上から見ると、お尻の辺りがぷっくりとしていて実にキュートなフォルム。成体は6、7メートルあるそうなので、目の前にしたら可愛らしいどころじゃないでしょうが。
かなりおおざっぱに地球館を回った後、ハチ公の標本を見に行くことにしました。
日本館2F北翼 日本人と自然
《縄文人 夫婦・男の子・イヌ》
父親が大きなスズキをモリで突いてきた。縄文犬は小型だが勇敢で、イノシシ猟には欠かせないパートナーだった。
《弥生人 夫婦・女の子・イヌ》
夕食の飯を炊いているお母さんと、傍で遊ぶ子どもと弥生犬。弥生犬は縄文犬より大柄で、警備用に飼われ、ときには食料ともなったらしい。
伴侶動物としてのイヌ
手前が《秋田犬(ハチ)》、上の段の右が《甲斐犬(甲斐黒号)》で、左が《樺太犬(ジロ)》です。ハチ公は、まだ秋田犬に洋犬を混ぜて大型化していない時代の、古いタイプの秋田犬だったことがわかります。
せっかくだからトーハクへも。
夫が屏風やらを見ている間、私は普段スルーしてしまう17室の保存と修理を見て、あとは日陰でぶらぶら。5月の日陰ほど気持ちのよいものはないですね。ベンチでつい、うとうとしてしまいました。
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